大腸カメラ

大腸カメラとは

一般的に大腸カメラと呼ばれているこの医療検査機器は、正式には大腸内視鏡、下部消化管内視鏡と言われています。胃カメラと同じように細長いチューブの先端に小型CCDカメラや鉗子、照明などが搭載され、これを肛門から挿入していくことで、結腸や直腸といった大腸や小腸の一部の内腔の様子を観察（炎症、潰瘍、ポリープ、がんなど病変の有無）できるようになります。また単に観察するだけでなく、病変が疑われる組織の一部を採取して、顕微鏡による詳細な検査（生検）や発見したポリープを内視鏡に搭載されている鉗子やスネア（特殊なワイヤー）を用いて切除するといったことも行います。なお、検査時間につきましては、観察のみであれば概ね15～30分程度です。

大腸カメラによる検査が勧められる方

• 便潜血反応で「陽性」と出た※必ずお受けください
• 血便が出ている
• 便秘や下痢などの便通異常がみられる
• 腹痛、腹部膨満感がある
• 貧血を指摘されている
• 顔色が悪いとよく言われる
• 急激な体重の減少があった
• 大腸ポリープや大腸がんを治療した経験がある
• 40歳まで一度も大腸検査をされていない方　など

大腸カメラで発見可能とされる主な疾患

大腸カメラを受けるにあたって

大腸内視鏡による検査が決定したら、まず日時をご予約します。その際に採血による感染症検査が行われることもあります。また糖尿病の患者様で、経口血糖降下薬やインスリンなど血糖値をコントロールするお薬を使用されている方は、事前にお申し出ください。そのほか、医師・看護師から同内視鏡を受ける際の注意点（検査前、検査時、検査後）を丁寧に説明したします。

大腸内視鏡を受ける際の注意点

大腸内視鏡を受けることを決めたら、その日時をご予約ください。また血糖値をコントロールしているお薬（経口血糖降下剤、インスリン）を使用されている方は、事前にお知らせください。検査日前日以降の注意点は以下の通りです。

検査前日

• ひじき、わかめ、こんにゃく、きのこ類など繊維質の多い食品、またイチゴやキウイなど種子の多い果実類は、検査前日から控えます。また前日の夕食は消化のしやすいものにしてください。便秘症の方は数日前から消化のしやすいものにしてください。
• 夕食は午後8時頃までに終えましょう。
• 前日の下剤を服用してください。

検査当日

• 検査が終わるまで、食事はしないでください（水は問題ありませんが、服薬は医師の指示に従います）。
• タバコは吸わないでください。
• 自動車やバイク、自転車などをご自身で運転してのご来院は控えましょう。
  鎮静剤を使用した場合は車両の運転は禁止です。

大腸内視鏡検査、当日の流れ

検査をする2～3時間前には腸管洗浄液を服用し、大腸内部をきれいにしていきます。何度かトイレに立つことになりますが、便が透明になるまで数回繰り返します。そして腸の中の内容物が完全に排除されたと確認できたら来院してください。検査衣に着替えて大腸カメラの開始となります。大腸内視鏡検査時の主な流れは以下の通りです。

検査後の注意点について

検査が終了後もいくつか注意点があります。当クリニックでは大腸内視鏡検査を受けられることを決めた方に以下のことをあらかじめ説明いたします。

• 通常、飲食は検査終了後から可能ですが、鎮静剤を使用した場合はベッドでしばらくお休みいただき、医師が帰宅可能と判断してからになります。
  検査当日の車やバイクの運転は禁止です。（自転車も同様です）
• 検査当日のお風呂はシャワー程度にし、車の運転や強度の運動は避けてください。
• 組織検査後2～3日は、アルコールや香辛料などの刺激物は控え、消化の良いものを召し上がるようにしてください。
• 検査終了後、気になる症状がある場合は、すぐに医師にご相談ください。